ERPとは?成功する導入プロジェクトのためのポイント

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記事更新日:2025/05/16

ERPとは?成功する導入プロジェクトのためのポイント

はじめに

ERPという言葉を耳にしたことがあるものの、具体的に何を意味するのか、企業にもたらす具体的な効果に関心を持つ方も多いのではないでしょうか。ERP(Enterprise Resource Planning)は、企業の業務プロセスを統合的に管理し、効率化を図るためのシステムです。しかし、ERPの導入は単なるシステムの導入にとどまらず、組織全体の変革を伴う大きなプロジェクトとなることが少なくありません。

この記事では、ERPの基本的な意味から、導入プロジェクトを成功させるための具体的なポイントまでを詳しく解説します。ERPの導入を検討している方や、既に導入を進めている方にとって、この記事を通じて得られる知識は、プロジェクトを円滑に進めるための貴重なヒントとなるでしょう。成功するERP導入に向けて、一緒に考えてみませんか?

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目次

ERPとは何か?初心者向けに基本的な意味を解説

ERPという言葉を知ってはいても、具体的に何を指すのかは分からない、という方も少なくありません。本項では、ERPの基本的な概念を初心者の方にも分かりやすく解説しています。ERPの導入を検討する際の基礎知識としてERPの仕組みや利点を理解することで、企業の効率的な運営にどのように貢献するのかを知ることができます。

ERPとはどんなシステムなのか?

ERP(Enterprise Resource Planning)とは、企業の資源を統合的に管理するシステムを指します。具体的には、財務、人事、製造、販売、在庫管理など、企業のさまざまな業務プロセスを一元化することで、情報の共有や業務効率の向上を図るシステムのことです。加えて、ERPは、企業全体のデータをリアルタイムで把握できるため、迅速な意思決定をサポートすることができます。このように、ERPは企業の経営資源を最適化し、競争力を高めるための重要なツールです。

また、ERPはモジュール形式で構成されており、企業のニーズに応じてカスタマイズが可能です。これにより、特定の業務に特化した機能を追加することができ、企業の成長に合わせた柔軟な運用が可能となります。ERPの導入により、企業はデータの一貫性を保ちながら、業務の効率化を実現することができます。

ERPが企業に導入される目的とは?

企業がERPを導入する主な目的は、業務プロセスの効率化と情報の一元管理です。ERPを導入することで、各部署間の情報共有がスムーズになり、重複した作業やデータの不整合を減らすことができます。これにより、業務の効率が向上し、コスト削減にもつながります。また、ERPはデータの可視化を促進し、経営陣が迅速かつ的確な意思決定を行うための基盤を提供します。

さらに、ERPは企業の成長に伴う複雑な業務にも対応できる柔軟性を持っています。例えば、グローバル展開を進める企業の場合、各国の異なる業務プロセスや規制にも対応可能なシステムが求められます。ERPは、こうした多様なニーズに応えることで、企業の競争力を高める役割を果たします。ERPの導入は、企業の戦略的な成長を支えるための重要なステップとなります。

ERPの種類

ERPシステムを導入しようと考えている企業にとっては、その種類を理解することが重要です。本項では、ERPの異なる種類について詳しく解説し、どのタイプのERPが自社に最適かを判断する際に参考にしていただければと思います。どのような選択肢があるのかを知ることで、より効果的な導入が可能になります。

導入形態(クラウドERP/オンプレミス型ERP)

ERPシステムの導入形態として主要な選択肢として、クラウド型ERPとオンプレミス型ERPがあります。

クラウドERPはインターネットを介して利用するため、初期投資が抑えられ、スケーラビリティに優れています。特に中小企業にとっては、導入と運用の手間が少ない点が魅力です。また、サービスプロバイダーがインフラを管理するため、企業はシステムのメンテナンスにかかる負担を軽減できます。また、最新の機能やセキュリティアップデートが自動的に適用されるのも利点です。

一方、オンプレミス型ERPは自社サーバーで運用するため、カスタマイズ性が高く、データセキュリティの管理が容易です。企業の規模や業種、ITインフラの状況に応じて適切な選択をすることが重要です。また、自社のニーズに合わせてシステムを細かく調整できるため、特定の業務要件に対応しやすいという利点があります。

どちらを選ぶべきかは、企業の戦略やリソースに大きく依存します。

開発アプローチ(ERPパッケージ/フルスクラッチ型ERP)

ERPパッケージとフルスクラッチ型ERPは、システムをどのように構築するかという点で異なる選択肢となります。

ERPパッケージは、あらかじめ開発されたソフトウェアを導入する方法で、導入コストや時間を抑えつつ、信頼性の高い機能を利用できます。多くの企業で利用されているため、サポート体制も充実しています。

フルスクラッチ型ERPは、企業独自のニーズに完全対応するためにゼロから開発されるシステムです。特にユニークな業務プロセスを持つ企業にとっては、最適なソリューションとなります。

導入速度とカスタマイズ性の観点からそれぞれの特徴を挙げます。ERPパッケージは、導入後すぐに利用開始でき、業務の標準化を促進します。しかし、業務フローに合わせたカスタマイズには制約がある場合があります。一方、フルスクラッチ型ERPは、自由度の高いカスタマイズが可能で、企業の独自性を反映しやすいです。ただし、開発には時間とコストがかかるため、導入計画を慎重に立てる必要があります。

システム構成(統合型ERP/コンポーネント型ERP)

統合型ERPとコンポーネント型ERPは、システム構成のアプローチにおいて異なる選択肢です。統合型ERPは、企業全体の業務プロセスを一つのシステムで管理する方法で、データの一元化と業務効率の向上を実現します。特に、異なる部門間での情報共有が重要な企業にとって効果的です。全社的な視点で業務を最適化するため、データの整合性を保ち迅速な意思決定を支援します。しかし、導入には時間とコストがかかる場合があります。

コンポーネント型ERPは、必要な機能をモジュールとして選択し、組み合わせて利用する方法です。こちらは企業の成長や変化に柔軟に対応できます。特定の業務プロセスに特化したモジュールを選択できるため、導入の柔軟性が高く、段階的な導入が可能です。企業のニーズや成長ステージに応じて、最適な構成を選ぶことが成功の鍵となります。

ERP導入で改善できる企業課題とは?

企業が成長するためには、日々の業務効率や情報共有の質を向上させることが不可欠です。しかし、これらの課題を解決するための具体的な手段を見つけられずに悩んでいる企業も多いのではないでしょうか。本項では、ERP導入によってどのような企業課題が改善されるのかを詳しく解説し、導入のメリットを明らかにします。

一元管理による業務効率の向上

ERPシステムを導入することにより、企業は複数の業務プロセスを一元管理することが可能になります。一元管理とは、企業内のさまざまなデータを一つのプラットフォームで統合的に管理することを指します。これにより、データの重複や手作業によるミスが減少し、業務全体の効率が向上します。さらに、ERPはリアルタイムでの情報更新が可能なため、迅速な意思決定を支援します。これにより、業務プロセスの最適化が進み、企業の競争力を高めることができるでしょう。

情報共有・コミュニケーション改善

ERPシステムの導入により、企業内の情報共有のスピードと正確性が劇的に改善されます。必要な情報にアクセスできる環境が整うことで部門間での情報のやり取りがスムーズになり、コミュニケーションの質が向上します。これにより、誤解や情報の遅延が減少し、業務の進行がスムーズになります。特に、ERPはクラウドベースでの利用も可能であり、どこからでもアクセスできるため、リモートワーク環境でも円滑に情報共有が行えます。これにより、地理的な制約を超えてチーム全体の連携が強化されます。

内部統制の強化に貢献

ERPシステムは、企業の内部統制の強化にも有力なツールです。内部統制とは、企業が法令遵守や業務の効率化を図るための管理体制を指し、ERPによって業務プロセスを標準化し、透明性を高めることで不正やミスの発生を抑制することができます。また、ERPは監査機能を備えており、データの追跡や監視が容易になります。これにより、企業はリスク管理を強化し、信頼性の高い業務運営を実現することが可能です。

経営管理の効率化・可視化の実現

ERPの導入は、経営管理の効率化と可視化を実現します。経営管理とは、企業の資源を効果的に活用し、目標を達成するためのプロセスであり、ERPは、経営に必要なデータをリアルタイムで提供し、経営者が迅速かつ正確な意思決定を行えるようサポートします。さらに、ERPは業績管理や予算管理などの機能を備えており、企業のパフォーマンスを可視化します。これにより、経営者は戦略的な判断を下し、企業の成長の一助となるでしょう。

ERP導入プロジェクトを成功させるための5つのポイント

ERPの導入を考えている企業にとって、導入プロジェクトの成功は非常に重要です。ERP導入は多くのリソースと時間を要するため、失敗は避けたいところです。本項では、ERP導入プロジェクトを成功に導くための具体的なポイントを紹介します。円滑な導入を実現し、業務効率化や情報共有の改善といったメリットを最大限に引き出すためにご活用ください。

ポイント1.ERP導入は全社的に取り組む

ERP導入を成功させるためには、全社的な導入プロジェクトへの取り組みが不可欠です。ERPは企業全体の業務を統合するシステムであるため、各部署が連携し、共通の目標に向かって進むことが重要です。全社的な導入の推進により、部門間の壁を取り払い、情報の一元化を促進します。

また、全社での取り組みは、社員のモチベーション向上にもつながります。各部署が導入の意義を理解し、積極的に関与することで、プロジェクトの進行がスムーズになります。ERP導入の成功には、全社員の協力が欠かせません。

ポイント2.ERP導入は関係部署の理解を得ながら進める

ERP導入においては、関係部署の理解と協力が非常に重要です。各部署がシステムのメリットや変更点を理解し、積極的に参加することで、導入プロジェクトをスムーズに進行することができます。特に、業務フローの変更が伴う場合には、関係部署の理解を得ることが成功の鍵となります。

具体的には、各部署のニーズをヒアリングし、それに基づいたカスタマイズを行うことが重要です。このステップにより、システムが実際の業務に即したものとなり、利用者の満足度も向上します。関係部署の理解を得ることで、導入後の運用もスムーズに行えます。

ポイント3.関係部署のキーマンを必ず決める

ERP導入プロジェクトの成功には、関係部署のキーマンを決めることが重要です。キーマンは、各部署の意見を集約し、プロジェクトチームと連携を図る役割を担います。彼らの存在が、プロジェクトの進行を円滑にし、部署間のコミュニケーションを促進します。

キーマンは、システムの導入過程で発生する問題の解決にも寄与します。彼らが中心となって意見を取りまとめることで、迅速な意思決定が可能となり、プロジェクトの遅延を防ぎます。関係部署のキーマンは、ERP導入の成否を左右する重要な存在です。

ポイント4.ERP導入後の業務を現状の業務プロセスで考えない

ERP導入後の業務を現状の業務プロセスで考えることは避けるべきです。ERPは業務の効率化を図るためのツールであり、導入後は新しいプロセスに適応することが求められます。現状にとらわれず、最適な業務フローを構築することが重要です。

新しいシステムに合わせた業務プロセスを設計することで、ERPのメリットを最大限に活用できます。これには、業務の標準化や効率化が含まれます。現状業務に固執せず、柔軟な考え方を持つことが、ERP導入の成功に繋がります。

ポイント5.データ連携の効率化も念頭に入れる

ERP導入において、データ連携の効率化は重要なポイントです。ERPは多くのデータを統合し、リアルタイムでの情報共有を可能にします。これにより、経営判断の迅速化や業務の効率化が実現します。データ連携の効率化を図ることは、ERPの効果を最大限に引き出すために不可欠です。

具体的には、既存システムとの連携やデータの一元管理を考慮する必要があります。これにより、情報の重複や誤差を防ぎ、データの正確性を確保します。効率的なデータ連携は、ERP導入の成功を支える重要な要素です。

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ERP導入後のフォローアップ体制構築の重要性

ERPを導入することで業務効率化や情報の一元管理が期待されますが、導入後のフォローアップ体制が不十分だと、せっかくの投資が無駄になりかねません。本項では、ERP導入後にどのようなフォローアップが必要かを理解し、企業が持続的にその効果を享受するための体制構築の重要性について解説します。

導入後のフォローアップ体制の構築は、システムの安定運用を確保し、トラブルを未然に防ぐための重要なステップです。これにより、企業はERPの恩恵を最大限に活用することができます。フォローアップ体制をしっかりと構築することで、ERP導入の成功を確実なものにしましょう。

トラブル発生時の対応策を明確に定める

ERP導入後は、システムトラブルが発生する可能性があります。迅速な問題解決のためには、トラブル発生時の対応策を事前に明確に定めておくことが不可欠です。対応策を定める際には、トラブルの種類に応じた優先順位を決め、関係者が迅速に動けるようにしておくことが重要です。

また、トラブル対応のフローを文書化し、全社員に周知徹底することで、混乱を防ぐことができます。さらに、外部ベンダーとの連携体制を整え、専門的なサポートを受けられるようにすることも、トラブル対応の一環として考慮すべきです。これらの取り組みにより、企業はERPシステムの安定した運用を維持することができます。

社員の教育・サポートの継続性を確保する

ERP導入後も、社員の教育やサポートを継続的に行うことが重要です。システムは進化し続けるため、新しい機能や操作方法を社員が理解し、活用できるようにする必要があります。教育プログラムを定期的に実施し、社員のスキルアップを図ることが求められます。

また、社員が疑問を感じた際にすぐに相談できるサポート体制を整備することも大切です。これにより、社員は安心してシステムを活用でき、業務効率の向上につながります。教育やサポートの継続性を確保することで、ERPの効果を最大限に引き出すことが可能になります。

導入後のシステム評価と継続的な改善活動を行う

ERP導入後は、システムの評価を定期的に行い、その効果を検証することが必要です。評価結果をもとに、システムの改善点を見つけ出し、継続的な改善活動を行うことで、より効果的な運用が可能となります。評価の際には、業務プロセスの効率化やコスト削減の達成度を確認しましょう。

さらに、社員からのフィードバックを積極的に取り入れ、現場のニーズに応じた改善を行うことが重要です。これにより、システムの使いやすさが向上し、社員のモチベーションも高まります。継続的な改善活動を通じて、ERPシステムの価値を最大限に引き出し、企業の競争力を向上させましょう。

ERP導入で成功した企業の具体的な導入事例

ERPの導入は、多くの企業にとって業務効率化や経営管理の改善を目指す重要なプロジェクトです。本項では、実際にERPを導入して成功を収めた企業の具体的な事例を紹介します。製造業、流通・小売業、サービス業それぞれの業界での成功事例を通じて、ERPの導入がどのように企業の成長に寄与したのかを詳しく解説します。これにより、自社におけるERP導入の可能性や効果を具体的にイメージすることができるのではないでしょうか。

製造業のERP導入成功事例

製造業におけるERP導入の成功事例として、ある大手自動車部品メーカーの事例を紹介します。この企業は、製造プロセスの複雑さと多様な部品管理の課題に直面していました。ERPシステムを導入することで、部品在庫のリアルタイム管理が可能となり、在庫過剰や不足による生産遅延を大幅に削減しました。また、各部門間の情報共有がスムーズになり、製造工程の効率化が実現しました。結果として、製品の市場投入までのリードタイムが短縮され、顧客満足度の向上に繋がりました。

さらに、ERPの導入により、コスト管理が一元化され、経営層はより精度の高いデータに基づいた意思決定が可能となりました。このように、製造業におけるERP導入は、業務効率の向上だけでなく、企業全体の競争力強化に大きく寄与しています。

流通・小売業のERP導入成功事例

流通・小売業界では、ある大手スーパーマーケットチェーンがERPを導入し、在庫管理の精度向上に成功しました。この企業は、店舗ごとに異なる在庫管理システムを使用していたため、全体の在庫状況を把握するのに時間がかかっていましたが、ERPの導入により、全店舗の在庫データが統合され、リアルタイムでの在庫確認が可能になりました。結果として、在庫切れや過剰在庫のリスクが軽減され、顧客のニーズに迅速に対応できるようになりました。

また、売上データと在庫データの連携が強化され、より正確な販売予測が可能となり、発注業務の効率化にも繋がりました。このように、流通・小売業におけるERP導入は、業務プロセスの最適化と顧客サービスの向上に大きく貢献しています。

サービス業のERP導入成功事例

サービス業界では、ある大手ホテルチェーンがERPを導入し、顧客管理とサービス品質の向上に成功しました。このホテルチェーンは、複数の施設において、それぞれ異なる予約管理システムを使用していたため、顧客情報の一元管理が難しいという課題がありました。ERPシステムを導入することで、顧客データが統合され、どの施設でも一貫したサービスを提供できるようになりました。

さらに、ERPの導入により、スタッフのシフト管理や業務スケジュールが効率化され、従業員の負担が軽減されました。その結果、サービスの質が向上し、顧客満足度が高まりました。このように、サービス業におけるERP導入は、顧客対応力の強化と業務効率の向上に寄与しています。

multibookの導入による業務の効率化の成功事例

企業が成長するためには、業務の効率化が欠かせません。ERP(Enterprise Resource Planning)は、企業のさまざまな業務を一元管理することで、効率化を実現する強力なツールです。本項では、ERPを導入することで具体的にどのように業務の効率化が図れるのか、そのメリットや効果について詳しく解説します。特に、競争が激化している現代のビジネス環境において、どのようにERPが役立つのかを知ることで、導入を検討中の企業にとって有益な情報となるのではないでしょうか。

さらに、ERPを活用することで得られる具体的な効果や、導入に際して考慮すべきポイントについても触れます。これにより、企業が抱える課題を解決し、持続的な成長をサポートするための道筋を示します。ERP導入の成功事例を通じて、実際の効果を実感していただける内容となっています。

日本発グローバルクラウドERPパッケージmultibook

multibookは、日本発のグローバルクラウドERPパッケージとして注目されています。クラウドERPとは、インターネット上で提供されるERPシステムであり、インフラの維持管理が不要かつ初期投資が抑えられるのが特徴です。multibookは多国籍企業やグローバル展開を目指す企業にとって、有効性の高いソリューションといえます。

multibookは、柔軟なカスタマイズ性や豊富な機能を備えており、企業のニーズに合わせた最適な運用を可能にします。また、グローバル展開における多言語対応や法令遵守機能も充実しており、国際的なビジネス環境でも安心して利用できます。さらに、クラウドベースであるため、スケーラビリティが高く、企業の成長に応じて容易にシステムを拡張することが可能であり、企業の業務効率化を強力にサポートします。

次項では、multibookの特長や導入することで得られるメリットについて事例を交えてご紹介します。

multibookで業務効率化を実現した事例

ERPの導入を検討している企業にとって、実際に導入が成功した事例を知ることは非常に重要です。本項は、日本発のグローバルクラウドERPパッケージ「multibook」を活用し、業務効率化を実現した具体的な企業の事例を紹介します。どのようにしてERPを活用し、業務の効率化を達成したのか、そのプロセスと成果を詳しく解説します。自社のERP導入プロジェクトの参考にしていただければ幸いです。

事例1: 株式会社マネーフォワード様

マネーフォワード様は、海外拠点における経理の内部統制強化および経理プロセスの標準化実現を目指してmultibookの会計機能を導入していただきました。特に、豊富な経営管理支援機能によるリアルタイムな経営状況の把握や、内部統制機能・権限管理機能を通じたガバナンスの強化ができる点、そして多言語・多通貨対応で現地法要件へ対応しており今後他拠点への拡張性が見込まれる点が採用の決め手となりました。結果として、海外拠点の経理プロセスの標準化と内部統制強化の強固な基盤が構築できました。

事例2: JFEエンジニアリング株式会社様

JFEエンジニアリング様は、現地の経理業務の脱Excelによる業務標準化とコスト削減を目指し、ガーナとコートジボワールにmultibook会計機能を導入していただきました。プロジェクトごとに経理人材を派遣することによる管理コストやExcel業務による属人化が課題になっていましたが、multibook導入により、情報をデータ化しExcel業務を排除、業務効率化とデータ精度の向上が実現しました。さらに本社での一括コントロールとリアルタイムな現地の業績把握が可能になったことで現地への人材派遣費用が抑えられ、日本本社、海外拠点双方の負担が軽減されました。


事例3: 住友重機械イオンテクノロジー株式会社様

半導体製造に欠かせないイオン注入装置のトップメーカーである住友重機械イオンテクノロジー様に、台湾、中国、韓国、米国の海外拠点の業績見える化のためmultibookを導入していただきました。分かりやすいインターフェース、シンプルな仕組み、リーズナブルな価格が決め手となり、各拠点の財務諸表をリアルタイムで統合し詳細な仕訳情報を簡単に把握することが可能になりました。導入後は、月次締め後わずか2週間で最新決算データを提供できるようになり、経営層への報告リードタイムが15営業日短縮され、迅速な経営判断を支えています。

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ERPとは?導入プロジェクトを円滑に進めるために

ERP(Enterprise Resource Planning)は、企業の資源を一元管理し、業務効率を向上させるための統合システムであり、導入プロジェクトを円滑に進めるためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。

まず、全社的な推進体制を整え、関係部署の理解と協力を得ることが不可欠です。これにより、組織全体でのスムーズな導入が可能になります。

さらに、プロジェクトを成功させるためには、キーマンの選定やデータ連携の効率化も重要です。特に、ERP導入後の業務プロセスを現状の延長線上で考えず、新たな視点で再構築することが求められます。これにより、システムの有効活用が期待でき、企業の競争力を高めることができます。

最後に、導入後のフォローアップ体制の構築も忘れてはなりません。トラブル発生時の対応策や社員教育の継続性を確保することで、ERPの効果を最大限に引き出すことが可能です。これらのポイントを押さえて、ERP導入プロジェクトを成功に導きましょう。

ERP導入で特に注意すべき3つのポイント

最後に、ERP導入の際に特に注意すべきポイントをまとめて振り返りましょう。

ポイント1.ERP導入後の最終的なゴールをイメージする

ERP導入を進める際には、最終的なゴールを明確にイメージすることが不可欠です。ゴールが不明確なままでは、プロジェクトの進捗が停滞し、関係者のモチベーションも低下します。ERP導入によってどのような業務改善を実現したいのか、具体的な成果を描くことが重要です。例えば、業務プロセスの効率化や情報の一元管理による意思決定の迅速化など、具体的な目標を設定しましょう。

また、ゴールを明確にすることで、プロジェクトの進行状況の評価が容易になります。定期的なチェックポイントを設け、目標達成に向けた進捗を確認することで、計画通りにプロジェクトが進んでいるか判断できます。加えて、必要に応じて戦略を見直すことも可能です。

ポイント2.成功の鍵は全社的な連携体制にあり

ERP導入は全社的な取り組みであり、関係部署の理解と協力が欠かせません。各部署がERPシステムの導入によって得られるメリットを理解し、積極的にプロジェクトに参加することが成功の鍵です。特に、現場の意見を取り入れることで、システムが実際の業務に即したものとなり、導入後の定着もスムーズに行われます。

関係部署の理解を得るためには、定期的な説明会やワークショップを開催し、導入の意義や期待される成果を共有することが効果的です。また、各部署からのフィードバックを積極的に取り入れることで、プロジェクトへの参加意識を高めることができます。

ポイント3.“今のやり方”からの脱却が鍵

ERP導入後の業務を考える際には、現状の業務プロセスに縛られないようにすることが重要です。新しいシステムを導入することで、これまでの業務フローを見直し、より効率的なプロセスを構築するチャンスが生まれます。現状の業務にとらわれず、ERPの特性を活かした新しい業務設計を考えることが求められます。

例えば、手作業が多かったプロセスを自動化することで、作業時間を短縮し、人的ミスを減らすことが可能です。ERP導入を機に、業務全体を見直し、最適化を図ることで、企業全体の生産性向上を実現することができるでしょう。

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この記事を書いた人

渡部 学

日系半導体商社にて経理、IT、シェアードサービス、海外業務統括、総務の責任者を経て、香港現地のM&Aに伴う買収先のPMIに従事。その後アジアパシフィック全域の財務統括を担う。帰国後は外資系医療機器製造業の日本法人におけるCFOとしてグローバル企業のリーダー職に従事。2019年株式会社マルチブックにCFOとして参画しM&Aによる資金調達をリード。2021年代表取締役社長就任。

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